-井本整体横浜室-よしみ整体[鈴木好美]

神奈川県横浜市保土ヶ谷区西谷町766-4ルミエール1階

05.26 食品ロスによる廃棄弁当のおこぼれで生きていた頃

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今、こんな話しをすると


「そんな時代があったのですか?」と、

言われそうだが、、、

 

 

こんな「大らかな時代」が確かにあったのです。

 

昭和58年(1983年)夜中の2時ごろ
(都内のコンビニ裏口)

 


友人と、息を潜めるように
あるコンビニの裏口の前にいた。

 

賞味期限が切れた
コンビニの弁当を「無料(ただ)」で
もらうためにである。

 


その1週間前のこと

 


大学の友人と、講座が始まる前の
教室の外でたばこを吸いながら
こんな話しをしていた。

 


「で、どうよ、、、」

「何が、、、」

 

「メシ食うお金ある?」

「ないねぇ~」

 

「ハラ、へったな~」

「・・・・・・」

 


「コンビニでアルバイトしている
友人がいるんだけど、、、

 

そいつが言うにはだよ

夜中の2時ごろ


お客さんがいなくなり始めたころから

賞味期限が切れた弁当を捨てるんだと」

「でも、それって食えるんだろう?」

 

「食える」

「もったいなぁ~食えるのに」

 

「そうだよなぁ~」

 

 

で、そんな話しをしてから

 


1週間後、、、

 

 


「おいっ、聞けよ!」

「何だよ、、、」

 

「前にも話したろう。
コンビニ弁当を捨てるって言う話し」

「あぁ~あれっ」

 

「友人に話したら、その捨てる弁当を
ただでくれるっていうんだ」

「ほんとかよ」

 

「ほんと」

「ただ、店から持っていくわけにはいかないから
取りに来てくれればいいって」

 

「行こう、行こう。。。」

 

 

2時すぎ、、、

 

 

コンビニの裏口のドアが開いた。

 

「これが捨てる弁当だ。
好きなもん、持っていきな、、、」


そこには、3種類の弁当があった。

 


まともに店で買えば、400円はする。

鈴木は、生姜焼き弁当を選んだ気がする。

 

うまかった、ことだけは覚えている。

レンジで「チン」した記憶はないから
冷たいまま食べたのだろう。

 


ここで小説なら、

 

「その時、夜空には
ちょっとさみしげなやせた
月がかかっていた。
なんだか妙に、悲しくなった」とか書くのだろうが、、、

 


そんなことはなかった。

 


だって、その弁当を食うことにだけ
集中していたから

その時のことなんて覚えてはいない。

 


まぁ~大らかな時代でした。

 

 

 

 

追伸
その頃は、新聞部にいて
400字のコラム原稿を毎日、書いていた。

 


作文力がないのだろう
書いても書いても先輩から「OK」がでない。

結局、毎晩、徹夜になる。

 


バイトもしていないから金もない。

食うものに困る。

 

でも、タバコだけは吸う、という。
デカダンな毎日だった。

 


今、これを書きながら
あの頃の心境を思い出そうとするが、、、

よくわからない。

 

 

だから、食品ロスと聞いて
こんな「おちゃめな時代」を思い出した。(涙)

 

 

 

 

 

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