こちらが、体に触れる前に、、、
「先生、、、
左の肩が張って張って辛いんです」と、おっしゃる。
どれどれという気持ちで
両方の肩のところを包み込むように
大きく手を当てる。
「これか、、、
こんな左肩なら辛そうだね」と、ボソボソと言う。
「そうなんです」
そう言いながら、、、
上腕から肘、前腕をなぞっていく。
「何か、しませんでしたか?」
「ん~ん、、、何もしてません」
(確かに何もしていないってことがわかる)
なぜわかるのか?
体の内からの反発がないから。
しかし、手首のところまでくると
妙に力を返してくる。
特に、右の手首。
(何もしていないけど、、、
右の手首を硬直させた何かはしている)
「何かはしていないけど、、、
右の手首を固めたようなことは
している感じですね」
すると、2秒ほどして
「先生、よくわかりますね」
「えっ、何が、、、」
「実は、このところマウスを
使う時間が増えて」
「職場が変わったんですか?」
「そうなんです」
「そうでしたか」
と、言いながら、、、
右手首周辺の確認をする。
「ここ」という場所を見つけたので
すかさず、その調整に入るのです。
追伸
後は、いつもブログで書いているように
そこと関連する場所を見つけるだけなのです。
この方の場合、左の肩が張っているのに
問題があるのは右の手首。
通常、左の肩が張っていれば
左腕に異常感を感じるのが基本ですが
そうじゃない場合も多いのです。
つまり、、、
人体力学の基本を押さえつつも
臨床の現場では、「頭(=理屈)で考えず
患者さんの体から発する信号を受け止め
操法することが最も重要なのです。
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