慢性的な腰痛に苦しむ人は
1回の大きな負担によって
起こると思っていますか?
実はそんなことはないのです。
臨床で診ていると
慢性的な腰痛に苦しむ人は決まって
・腰に過大な負荷をかける前傾姿勢
もしくは
・背中を丸めた「猫背」
のどちらかです。
施術の途中で
「○○さん、あなたのあるべき姿は
本来こうです」と言って
胸を反らす動作をすると
必ずといっていいほど
「こんなに反るんですか?」と言います。
「そう、こんなに反るのがいいのですよ。
5歳位の幼児はこんなに
反っているでしょ。
だから、彼らは腰が痛いと
言わないでしょ」
「そうですよね(苦笑)」
そう、それぐらい「姿勢」の
悪い方は多いです。
年取った人がそうなのは少しは
理解できますが、、、
まだ若いのに「猫背」のために
慢性的な腰の痛みに
苦しんでいる人もいます。
アメリカ人のパーソナルトレーナーである
ジェフ・ライベングッドさんはこう言います。
「腰痛症の90%以上は、
筋肉や筋膜、靭帯などの関節周辺の
軟部組織の機能低下が原因であって、
関節や椎間板などの構造的な変形が
もとになっているケースは10%に満たない。
つまり、手術や薬物療法では
解決できないケースがほとんどだ」
これってどうことかというと
大部分の慢性的な腰痛を
手術しても神経ブロック注射を
打ってもダメですよ、ということ。
原因が、骨とか関節、椎間板に
問題があるわけじゃない。
問題があるのは、
筋肉や筋膜靭帯などの
関節周辺の軟部組織の機能低下にある。
5歳の子には「腰痛」がなく
25歳の彼女には「腰痛」がある
???????ですよね。
でもこの2人を横に並べてみると
一目瞭然ですね。
5歳の子は背中にきれいなS字のカーブ
25歳の彼女の背中はというと、、、(前傾、猫背)
でここで実験してみましょう。
今、このブログを読むのを少しやめて
すっと立ち上がってください。
5歳の子みたいにきれいな
S字カーブを作った時と
少し猫背になってみた時の
腰にかかる「圧度」を感じてください。
「猫背」の方が腰に力が
かかるのは実感できましたよね。
そんな生活が10年ぐらい
続いたとしたら、、、
そこの腰回りの筋肉は
どれぐらい固くなるでしょうか?
「想像もしたくないわ」
では、今度は見方を変えてみましょう。
腰が悪くて腰が
痛くなったのでしょうか?
違いますよね。
極端な猫背、前傾姿勢が原因でしたね。
その結果、腰が痛くなったのですね。
そうです、
参考:
『腰痛はアタマで治す』 集英社新書
伊藤和磨
追伸
私のところでは
「腰が痛いんです」と言われても
腰だけでなく体全体を診るのは
腰が痛いという原因を
探っているからなのです。
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