8/14(金)18:35
横浜市保土ヶ谷区西谷にて
鈴木は、帰宅しようと
西谷駅へと向かっていた。
すると、1メートル先ほどを
右手で杖を付いて
「よたよた」と道路の右側を歩く
後期高齢者らしい女性がいた。
背中は、背中の中ほどから
曲がっていた。
そこへ、後ろから車が来た。
気配で感じるのか
急に立ち止った。
彼女の後ろを歩いていた鈴木は、
「どうされるのかのな?」と、思った。
その後、彼女が取った行動は
鈴木の予想を越えていた。
彼女は、自分の横を
通りすぎた車を見るためであろう
左あごの下に左手を当てて
ぐっと持ち上げたのだ。
そして、左前方を見た。
以前から、井本先生に
「歳を取ってくると、胸が落ちる。
それが長く続くと、自力では
顔を上に起こすことができない。
筋肉が委縮するから。
そのため、顔を上に起こすために
あごの下に手をあてがうことがある」
その時は、
(そんなこともあるのか?)と、思った。
でも、実際に、
目の前で見てみると、、、
追伸
人は、ある箇所が
使えなくなってくると、、、
何とか「工夫」をするものなのだ
と、思った。
そして、彼女を通りすぎて
ちょっと振り返り、顔を見た。
眉間に力があった。
(体は、くたびれていても
心までは、くたびれてはいませんよ)
と、言っているように感じた。
急に、体が軽くなった。
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