右足のひざの痛みで
初診でお見えになった患者さん。
※女性。とだけ記す。
「先生、実は血液検査の結果が
要注意と出ていたので、、、」
「(目をしっかりと見ながら)
どんな結果ですか?」
「Aなんとかという項目が
基準値の2倍とか、、、」
「それは、ご心配ですね。
でも、ドクターから、特別な指示は
何かあったのですか?」
「様子をみましょう、とのことでした」
「そうですか、、、
そのAとかいう数値に、
ほんとに問題があれば、、、
様子をみましょう、とは言わずに
すぐに来て下さい、とか言うと思いますけど」
「・・・・・・」
「そう、言われていないのだから、、、
一過性のものかもしれませんね」
「でも、右のひざも痛いし、、、
右足がむくんでいるというか
腫れている感じもするのです」
「そうですか、、、
では、仰向けになってください」
※初診では、「右ひざの痛み」を
強調して言っていたのに、、、
今回は、それを言わなかった。
人は、最も気になる箇所を
最初に訴えるものですけど
言わなかったから、
(右ひざの痛みは、改善されている)
早速、両足を確認する。
確かに、右足の足首の下が腫れぼったい。
そして、右のひざのお皿の動きがない。
「(気になる箇所をさわりながら)
●●さん、これですか?」
「そうです」
「確かに腫れていますね」
「そうです」
腫れている時は、くるぶしの下がりを
重点的に診ていく。
すると、右足の内くるぶしが下がっている。
通常は、「これ」を上げれば
解消するのだが、、、
井本整体の道場で生徒に練習するように
なってはいない。
つまり、指が入る箇所が無い。
仕方ないので、くるぶしの上の関節である
股関節、腸骨を調整する。
すると、右足の内くるぶしに
5ミリほどすきまが空いたので
それを引っかけて上に持ち上げる。
やっていくうちに、右足のむくみが
半分くらいになったので、、、
「●●さん、むくみが
半分くらいになりました。
感じますか?」
「感じます」
その後、右足のくるぶしが
下がった原因を探しに入る。
まずは、「お腹」。
顕著に出ていた。
右側の肋骨の下に指が入らない。
※この下には、肝臓がある
つまり、右側の肋骨が下がったことによって
肝臓を圧迫し、血流が悪くなり
Aなんとかという項目の数値が
基準値の2倍になったのだ
と、いうことがわかる。
肝臓を刺激していると、、、
「何や不思議だけど、、、
足のむくみが軽くなった。
ひざも軽くなった」と、おっしゃる。
そして、ここで初めて
うつぶせになってもらって
肝臓の箇所を中心に診ていく。
追伸
整体操法の基本型は
正座から診ていくのが「王道」ですが、、、
この方のように、症状を強く訴えた場合に
着手で、鎖骨を診ていくのは
相手の方の感受性を
「無視」している可能性も多々あるので
今回のような診方をすることもあるのです。
結論
湿気の関係で、右半身が下がったために
肝臓の数値異常、右足のむくみ、
右足のひざに出たのでは、なかろうかと、、、
操法終了後、
着替え室から受付までの間の床を
歩くリズミカルな足音を聞きながら、、、
「まぁ~これで、よし」と
判断しました。
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