今から、30年ほど前のこと。
そのお店は、横浜駅西口の
横浜モアーズの前にあった。
※今は、もう無い
その頃、世の中は「バブル」絶頂期。
しかし、鈴木は、そんな世間と
隔絶した世界で生きていた。
T海上火災で研修生の身。
将来、独立して、
「お金」をたんまり稼いでやるぞと、、、
「野心」ばかりがあるけれど、、、
とにかく「お金」が無い。(涙)
だから、金曜日になると
研修生の仲間たちと、
この焼鳥屋のおやじのところに
通っては、「うさ」を晴らしていた。
この当時のことを思うと
この「金曜日」だけが楽しみだったように
今となっては思う。(涙)
その店は、間口が一間半。
※一間半=2.7メートル
一階がカウンターで
8人が座るといっぱい。
二階には、16人も座れば
いっぱいのお店だった。
いつも座っていたのが
一階のカウンター席。
一杯目は、瓶ビール。
二杯目以降は、安い二級の日本酒。
※当時は、日本酒に一級、二級とあった
二杯目以降が、二級の日本酒なのは
当然、安い、早く酔うからの理由。
※焼酎に、手を出さなかったのは
まず、この店には置かれていなかったからだ。
また、焼酎が、あったとしても
絶対に飲まなかったと思う。
なぜなら、当時、焼酎は、
普通の人が飲む酒ではない、と、
みんなが心底、思っていたからなのだ。
焼酎を、飲むようになったら
ほんとうに「おしまい」との認識があったのです。
で、話しは戻るが、、、
この焼鳥屋のおっさんには特技があった。
こちらが言う、焼き鳥の注文を
間違うことが、一切、なかったのです。
ある時、このおっさんに聞いてみたことがある。
「おやじさん、なんで、オーダーを
間違えないのか?」
「それは仕事だからだよ。
誰だって長くやっていれば間違えないさ」
「でも、そうとばかり言えないでしょ」
と、22才の鈴木は突っ込む。
すると、
「実はね、レバーなら、肝臓。
ハツなら心臓、皮なら皮膚でしょ。
だから、「レバー4本塩」っていう注文が入ったなら、
肝臓を右手を4本指にしてさする。
タレなら左手でさわる、
と言う具合にあらかじめ決めておくんだ。
そして、注文が入るたびに
必ず、自分に言い聞かせるように
お客さんの注文を大きな声で復唱する。
そんなことを毎回毎回、
繰り返しているうちに
それがクセとなって
忘れないようになるんだよ」と。
追伸
どんな仕事でも、「達人」がいるものです。
自分が好きな1つのことを
長い間、ず~っとやり続けることで
「見えてくるもの」があるのですね。
鈴木も、このところ整体をしていると
次から次へと、いろいろなアイデアが
湧いてきたりするのです。
10年前には、気が付かなかったことが
徐々につながりはじめてきました。
関連記事
- 2020.03.07
左足の小指を柱の角にぶつける理由 - 2019.08.05
最大の後悔は「ひたすら受け身だった」ことと答えたボクサーの話し - 2020.02.17
慎重な男の子 奔放な女の子 - 2019.11.10
吉永小百合さんの「型」 - 2019.07.24
右の鎖骨が痛いと言う女性 - 2019.04.25
女性を対象にした漫画は違うんです(女性のバストアップ)