「鈴木先生。
こちらが何を言わなくても
きちっと痛いところを押さえてきますね」
と、言われる。
何を言わなくても、という部分は
とてもうれしい評価だが、、、
押さえて、と言うのは
納得がいかない。
と、いうのも親指を当てて
体重をかけてはいるが
指を当てているだけで
押してはいない。
押してはいない証拠に
井本整体の勉強を始めた頃に比べると
断然今の方が指先は柔らかい。
と、自分では思っている(苦笑)
そうじゃないかもしれないが、、、
自分でそう勝手に思い込んでいることは
精神衛生上とてもよろしい。
それに、いつまでも
「他人評価」に囚われていると
自分の良さが無くなっていくでしょ。
迷ってばかりで、、、
他人に自分のたった1回しかない人生を
コントロールされて、、、
そう思いませんか?
指先の力を抜く感じを
覚えたあたりから
次第に相手の要求が
わかるようになってきた。
すると、それと時を同じくして
お見えになる患者さんも
徐々に増えてきた。
ただ、要求といっても
・ご飯が食べたい
・トイレに行きたい
と、いうことではなく
「さわって欲しい箇所」
つまり、そっちの要求のことだが
手を置くと「何となく、ココかな」と
わかるようになってきたのです。
それは、ふと、手を置いた瞬間に
相手が、力というか反発を
返してくるのです。
相手が、といっても
相手の明確な意志ではなく
相手の無意識の反応、
本能による反発
これを受け止めるようにするのです。
言葉で書くとこうなのですが
感覚的には手を置いた瞬間で
わからないと、その後はず~っとわかりません。
更に、悪いことには、ここで「考える」と
ますますわからなくなります。
悩み出すとドツボにはまります。
だから、考えてはいけないのです。
考えるくらいなら相手を変えて
再チャレンジした方がいいのです。
考えるな!感じろ!
追伸
「職人であれば、若いときに
弟子入りして、体がまず先行してできて、
後から頭が伴ってくれば、これは理想的なんだ。
焦りも少ないんだ。
いまの人はみんな、
頭から先にくるから、体がついてこない。」
小川三夫『不揃いの木を組む』
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