2023年6月25日(日)
11時32分。和光市行きの電車の中。
鈴木は、この日、諸般の事情のため
井本整体道場に早く着きたかった。
そのため、いつも乗る電車より
1本早く乗るために30分早く
西谷駅で待っていた。
道場がある北参道駅で、
トイレに行って用足しをして、
髪を整え、口を洗浄液でうがいをするため
あらかじめ、北参道駅のトイレに近い
8両目の後ろにいた。
そこへ、赤ら顔の男性。
65歳以上か、、、
不精髭があり、髪もほとんどが白く
全く整えられていない。
足元は茶色の健康サンダル。
そして、手には競馬新聞。
何やら赤ペンが引かれているのが見える。
あぁ~この人は、場外馬券場がある
新横浜駅へ行くのだなと思った。
(席が埋まっていても、この人の前にいれば
じき座れるかな)と思った。
しかし、電車はガラガラだった。
すると、、、
この方、電車に乗り込むや
ほとんどの人が座るであろう
シートの両端があいていたのにもかかわらず
真ん中に座って、左の手で
ポールを握った。
(なぜ、この人は、そうしないのか?)
その後、すぐに三分の一ほど
開いている窓をいきなりドスンと閉めた。
暑いんだな、と、鈴木は思った。
その瞬間、その方の1つ隣りに座っていた
薄青色をした顔の女性は嫌な顔をした。
本を読んでいる場合じゃないぞ。
それから8分。
予想通り、赤ら顔の男性は
新横浜駅で降りた。
彼が降りた瞬間、
薄青色をした顔の女性は
すぐに彼が閉めた窓を
前と同じように開けたのだった。
だが、その窓は重かったようで
彼が片手でやったようにはいかず
両方の手で一生懸命上げていた。
その女性も、7分後、日吉駅で降りた。
追伸
このように、人が行うことは
他人から見れば、意味不明なことが多い。
でも、それが個人個人にとっては
意味があることも多いかと思う。
人がやることは、よくわからないというのが
本当のところかと思う。
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