先日、『ペンタゴン・ペーパーズ』を観た。
いつもなら、ここで舞台背景を
書くところなのだが、、、
「わかりにくい」と、お叱りを受けたので
今回からは、先に、アウトラインとして
映画配給会社が出している
予告編を出すことにする。
※この映像より、わかりやすいものは
ないからね。。。
と、いうことで予告編を貼っておく。
まずは1度見て、大まかなストーリーを
頭に入れて下さいね。
舞台は、アメリカはワシントン。
時は、1971年ニクソン政権の時代のこと。
その頃、アメリカはベトナム戦争の
泥沼にはまっていた。
そんな時、ペンタゴン(国防総省)から、
トップシークレットが流出した。
ディープスロート(情報漏えい者)は
ランド研究所の一員だ。
ランド研究所といえば、
世界に名だたるシンクタンク。
そこに勤めるエリートが
どんな理由で、ベトナム戦争の
極秘報告書をリークしたのか?
そして、リークされた側の
ワシントンポスト紙はどうしたのか?
そこから、ドラマは始まる。
グラハム婦人(M・ストリープ)は
父が創立、夫と繋がれてきた
ワシントンポスト社の社主。
しかし、好きで、その役職に
いるわけではないのがわかる。
それでいても、良き社主に
なりたいと努力するが、、、
有力株主からは、「決断力のない社主」と
あまり評価もされていない。
そんな折に、ふっと涌いた
極秘文書のリーク、、、
リークを新聞に書けば
政府から訴えられ、刑務所に入る可能性も?
新聞に書かなければ、言論の自由に反する?
究極の選択を強いられた彼女?
どうするのか?
M・ストリープの、研ぎ荒まれた演技力。
目の表情、指先のちょっとしたしぐさ。
とにかく素晴らしい
続いて
【スタッフ】
監督:スティーブン・スピルバーグ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
【キャスト】
キャサリン(ケイ)・グラハム:メリル・ストリープ
ベン・ブラッドリー:トム・ハンクス
・オペレーターが活字を組んで
新聞が印刷されるまでの過程おもしろく興味深い。
今は、パソコン上でやるんだろうけどね、、、
・音楽のジョン・ウィリアムズは
監督のスピルバーグとは、
以下の映画で共演している。
「ジョーズ」(75)「未知との遭遇」(77)
「E.T.」(82)、「インディ・ジョーンズ」(81~08)
「ジュラシック・パーク」(93)
今回も、静かななか、落ち着いた
曲作りだった。
・ニクソン大統領が、終始
「悪の権家」役を演じている。
ホワイトハウスの寝室らしきところから
部下に電話を掛けて、指示を出している
姿の演出が効果的。
ガウンをはおる後ろ姿しか
映さないのも秀逸だ。
・トム・ハンクスは、セリフのしゃべり方に
力がある。相変わらずの存在力である。
追伸
最後のところで、「ウォーター事件」を
臭わせるシーンが出てくる。
※民主党本部を、違法なやり方で盗聴した事件。
ニクソンは、共和党出身の大統領。
未だに、「誰が命じたのか?」、、、
真実のところはわからない。
ただ、アメリカの法律では
現職大統領は、不逮捕特権がある。
そして、その後、ニクソンは辞職した。
ことを、照らし合わせると、、、
ニクソンは、限りなく黒い。
また、なぜ、スピルバーグが、
この映画を「今」作ったのか?
※スピルバーグは、民主党びいき
現政権、共和党、トランプへの批判?を
暗に込めたのかもしれない。
そんなことを、穿って(うがって)しまうのは
どうかと思うが、、、
この終わり方は、映画的にも
それ以外の面でも秀逸なエンドだ。と、思った。
「主婦」になりたかったM・ストリープが、
社主として「株主」を代表する
弁護士、投資会社役員たちの役員に対して
「昔は、お父さんの会社だった。
ちょっと前は、主人の会社。
でも、今は、私の会社。
最後の判断は、私がするわ。
意見はないわね、、、
じゃ~私は寝るわ」
には、しびれた。
職人芸を観たい方は、観るべき映画だ。
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