※60代以降の女性
鈴木には女性の年齢はわからない。
「ところで、風呂に入ると
そのしびれは取れますか?」
「そんなこと、考えたことないけど、、、
確かに風呂上がりは
あまりしびれの違和感は無いわね」
「それなら、循環器の異常
神経がおかしかったら
風呂に入ってもしびれるから」
「循環器?」
「血流の流れが悪いのでしょうね」
と、言いながら、、、
両腕を何げなく持ってみると
左腕が予想以上に「重い」のです。
物理的に、「重い」のとは
ちょっとニュアンスが違う。
とりあえず、、、
左腕の力こぶと繋がっている
左胸の筋肉を伸ばす
人体力学体操を指導する。
鈴木が何もしていないのに
左腕を「だらん」と伸ばしただけで
「痛い、ちぎれる」と、言う。
「これが、左の親指、人さし指、
中指のしびれの原因だと思います。
ここを伸ばすと、
親指、人さし指、中指が
ぼわ~っとするでしょ。
関係しているからね」
「・・・・・・」
なので、納得してもらえる証拠を
出さないといけない。
ここで、説明したところで
まったくもって無駄なこと。
人は、感じなければ
「納得」しない生き物なのです。
「●●さん、今度は、
しびれない側の右をやってみよう」
と、言いながら、、、
右側の人体力学体操を行う。
※右側は、指に異常が
出ていないのだから
痛いはずがないのです。
「・・・・・・」
(左と違って、右は痛くない)
と、●●さんが感じているのを
鈴木は感じるので、、、
※目線、呼吸の深さ、目力で
そういったことを感じる
でも、ここで
「●●さん、やっぱり左が
おかしかったね」
と、指摘すると、
無意識に鈴木に対して
妙な反発心が起こって
心を閉ざしてしまうので
偉そうに言ってはいけない。
その後は、なぜ、
左側の胸の筋肉が硬くなったのか?
だけを、考えて
操法していけば「よい」のです。
追伸
操法終了後、、、
「まだ、左の親指、人さし指、
薬指のしびれは取れた感じがしない?」
と、言ってきても
慌てず、怯えず
「すぐには、変わりませんよ。
しびれは、痛み、麻痺の中間だから。
痛いよりは、ちょっと時間がかかりますね」
「そんなもんですか」
「はいっ、そんなもんです。
それよりも朝晩、今日教えた体操を
1分ずつ行ってくださいね」
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