-井本整体横浜室-よしみ整体[鈴木好美]

神奈川県横浜市保土ヶ谷区西谷町766-4ルミエール1階

06.05 稲の心を聞いていないから稲がして欲しいことがわからない

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こんな話しがある。

 


「法隆寺の鬼」と呼ばれた
西岡常一さんがまだ10代だった頃。

 


※西岡常一:法隆寺専属の宮大工棟梁
1908(明治41年)~1995年(平成7年)

 


祖父:西岡常吉、父:西岡楢光
ともに法隆寺の宮大工棟梁

 

 

師匠である、おじいさんが

 


「常一、おまえに田んぼを預けるから
1年間、稲を育てなさい」

と、言われたことがあった。

 


※1921年(大正10年)生駒農学校入学、

父は工業学校に進学させるつもりであったが
祖父の命令で農学校に入学することになった。

 

 

(俺は、将来は法隆寺の宮大工に
なろうと決めているのに、、、

なんで稲を育てなきゃならないんだ)

 


でも、師匠の言ったことには逆らえない。

 


しぶしぶ、稲を育てるが、、、

うまくいかない。

 


(あれっ、稲ってこうすれば
うまく育つって、あの本には書いてあった。

 

その通りにやっているのに、、、

なぜ、俺の稲が育たないのか?)

 

 

ある時、常一さんは
師匠であるおじいさんに、こう聞いてみた。

 


「稲をうまく育てる本通りに
やっているのに、、、

うまくいかないんだ?」

 


「常一、それはな、、、
本は本にすぎないんだ。
自然は、そんなに簡単にいかないよ」

 

 


また、しばらくやるも、、、


うまくいかない。

 


「じいさん、いろいろやってみたけれど、、、」

 

「そうか、常一よ。

お前は、稲の苗は植えてみたけれど
あとは、本通りにやっていたよな。

 

その本通りでは

稲がうまく育たないのが
わかったにもかかわらず

そのやり方を変えなかった。

 

なぜか?わかるか、、、」

 


「・・・・・・」

 

「それはだ。

お前は、本を正しいと
思っていたからやった。

 

結果は、よろしくない状況に陥った。

 

本が正しくないことに
気が付かなかったのか?」

 


「・・・・・・」

 

「自然は、本通りにはいかないのだよ。
お前が植えた稲のこころを感じなさい。

 

そして、稲がどうして欲しいのか?
それを感じとりなさい。

 

 

水が欲しいのか?

 

すきまを空けて欲しいのか?」

 

 

 

追伸
整体もいっしょなのです。


患者さんの心を聞くことが
最も大切なことなのです。

 


患者さんが何をしてほしいのか?

 

 

※入門して3年ほどしたころに
読んで感動したことを覚えています。♪

 

 

 

 

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