今日は、整体の修業(2)
以下、「」は、、、
塩野米松さんの著書
『失われた手仕事の思想』から
引用しています。
「体や手に技を記憶させるということは
体を作り上げることである。
体を道具のように仕上げ
感覚をいつも同じ判断を
下せるように訓練するのである」
これは、整体の技を
頭で理解していても
それを使える「体」がないと、、、
実践の場では、何の役にも
立たないと言うことを意味する。
ここまで書きながら、、、
こんなことを思い出していた。
鈴木は、井本整体入門初日に
井本先生にお会いすることができた。
そのことは、以前にも書いたことがあるが
重要なことなので繰り返す。
音羽道場の開き扉を開けようとしたところ
左手前方に井本先生のお姿が見えた。
「こんにちは」と挨拶したところ
「はい」と返答があった。
元は営業マンなので
何か次を話そうと思ったが、、、
先生の体に纏う気に圧され
後が続かず、黙ってうなづき
室内に入った。
講座が終了する時に
「(先生から)何か質問はありますか?」と聞かれた。
すぐに手を上げた。
※当時、鈴木は33歳。
今、就いている仕事も中途半端だった。
「先生、整体が早くうまくなりたいのです。
どうすればいいのでしょうか?」と聞いた。
周りがシーンとなった。
すると、、、
先生は、鈴木の中を見据えて
「それは、あなたが整体であることです」
と、ひと言申された。
追伸
今、考えると、、、
この答えにすべてが
含まれていたのです。
入門初日、、、
心に楔(=くさび)を打って頂いたのです。
参照:『失われた手仕事の思想』
著者:塩野米松さん
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