今日は、整体の修業(4)
以下、「」は、、、
塩野米松さんの著書
『失われた手仕事の思想』から
引用しています。
「知識が入ると下手になる」
まずは、これにコメントを入れる前に
知っておいてもらいたいことがあります。
この本の前提は、、、
大工さんの修業論で、あるということです。
大工さんは、基本的には
「生命」を持たない物が相手です。
しかし、鈴木が相手にしているのは
「生命」を持っている人間が相手です。
「生命」の特色は、、、
絶えず移り変わる、と、言うことです。
20年前、こんなことがありました。
「(井本)先生、先ほどの場所と
今とでは場所が違うように思います」
※今、考えると、、、
この質問ほど、先生に対して
失礼なことはないものですが
その当時は、その意味すらわからなかった(涙)
すると、先生は、
「鈴木君は、理屈っぽいな」とひと言。
それでも、言っていることが
わかっていないとみるや
こう諭してくれました。
「鈴木君、いいか、、、
例えば、鈴木君が、彼女と食事した時と
接待先と食事した時とでは感じが違うだろ」
「はい」
「人間は生きているんだから
毎回毎回違うんだ。
だから、場所が変わるのは当たり前のこと」
今、言われてみれば、、、
全くその通りなのですが
追伸
話しを戻します。
つまり、「知識が入ると下手になる」とは
こういうことを言うのです。
秒単位で移り動く「生命」に
瞬間瞬間で対応していくこと。
これが、整体の極意なのです。
※大工さんは、基本的には
「生命」を持たない物が相手です。
と、文中、書きましたが、、、
最後の宮大工と言われた
西岡常一さんは、、、
「木組み」と称して
木の持つ特性を活かされて
法隆寺を改築されました。
住んでいる世界が違えても
名人が見ている世界はいっしょのようです。
参照:『失われた手仕事の思想』
著者:塩野米松さん
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