歳を取ると、記憶力は衰えるというが
そうでもないようです。
と、書くと、、、
(そんなことあるか)って怒られそうですが
池谷裕二『脳は意外とタフである』
(扶桑社新書)によると
歳を取れば、記憶力は衰えると
言った俗説に、反対の立場をとっています。
たしかに、老年性アルツハイマー病などの認知症になれば、
神経細胞は脱落して、記憶力は低下します。
でも、これは脳疾患の病気が原因であって
ほとんどの人が、そうはならない。
つまり、歳を取れば、記憶力が衰えると言うのは
ほとんどの場合、世迷言なのです。
だって、老年性アルツハイマー病などの
認知症になる人が100%ではないから。
解剖学的知見からは、脳の神経細胞の数は、
3歳以降はほぼ一定で、
100歳まで生きてもほとんど変化が
ないことが報告されています。
だから、歳を取ったからといって
脳という装置は経年劣化しませんから
当然、記憶力も変わらないってことになります。
でも、、、
(この頃、どうも記憶力が
無くなってきたのはなぜなの?)
それは、脳の劣化によるものではなく
「老化すれば記憶力が衰える」と
本人が勝手に思い込んでいることによるもの。
(え~っ、、、)
「その証拠を出しましょう。
米タフツ大学のアヤナ・トーマス博士が
18歳から22歳の若者と
60歳から74歳の年輩者を各64人集め、
あるテストを行いました。
そのテストとは、単語リストを覚えた後に、
別の単語リストを見て、どの単語が
記憶した元のリストにあったかを言い当てるテスト。
(きっと若者がいい成績を取るでしょうね)
その通り。
普通に、行ったテストでは、
若者の正解率は約50点、年輩者で約30点でした。
(やっぱりね。。。)
ところが、テストの前に博士が
試験者の前で、このテストは
「これはただの心理学の試験である」と
言った後での結果は、、、
若者・年輩者ともに約50点で差がなかったのです。
追伸
同じテストなのに、質問者があえて
記憶力を試すテストではないと限定すると
このように結果が、大幅に変わってくるのです。
要するに、普通の人間は
世間の常識と呼ばれる考えに
知らず知らずのうちに
引きずられるのですね。
それを避けるには、、、
日頃、付き合う人を変えなくてはなりませんね。
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