今日の話しは、今の道場ではなく
以前の道場の時の話しです。
もう、今から、10年前のことだから
ちょっと具体的に書いても
差しつかえがなかろうかと思う。
ある時、腰が痛いと、
おっしゃる女性の方がお見えになった。
道場へ入って来る時の体のこなし。
鈴木との会話のリズム。
(ちょっと何かが違う感じがする)
それで、聞いてみると
サーフィンだかスノボだか、
細かいところは忘れたが、、、
神奈川県代表の国体選手だった。
(なるほどなぁ~)
頭部、背部を診たが
異常箇所が、あんまり「よく」わからない。
「鈴木さんの腕が悪いのですか?」
「そういう点もあるかと思うが、、、(苦笑)
そうではなくて、
彼女は、国体選手に
選ばれるほどのレベルなので
全身を、くまなく筋トレしているのだろう。
全身が、筋肉に覆われた
一枚の板のようだった。
特に、体幹部(腸腰筋、腸骨筋)が強い。
また、種目がサーフィン、スノボなので
ねじり系の筋肉も強いのです。
(アスリートは、ここまで
自分を追い込むのか、、、)
と、アスリートに
なったことがない鈴木は、正直思った。
そんな時は、この方の体にとって
「硬直」が自然な状態なので、、、
「硬直」をいじってみても
何ら効果はないのです。
そして、毎日のケアとして、
この「硬直」は、いつも
緩めているはずなのです。
それでも、「良くならない」のだから
鈴木のところに来ているのです。
つまり、腰が痛くなる原因が
「硬直」以外のどこかに
あるはずなのです。
それで、鈴木は、発想を変えて
「力が入らないところ」
「弛緩している箇所」を探し
その箇所に中から力が出るように
操法するのです。
「鈴木さん、よくわからないですよ、、、
硬いところが悪いんでしょ」
「そういう時もあるのですが、、、
彼女の場合は、筋トレで全部が硬い。
全身をよろいのような筋肉で
囲っているのにも関わらず、、、
痛いんですよ。
そしたら、その硬いところが原因で
痛くなっているのではないでしょ」
と、いった発想をするのです。
それで診ていくと、
力が入らない場所がありました。
呼吸器のところ。(肺のところです)
そこを捉えて、力を周りから集め
活かしていくのです。
すると、、、
硬直している箇所が、
時間と共に徐々に緩んでいくのです。
追伸
と、いう具合に、、、
井本整体では、ただ硬いところを
「ごりごり」ほぐすと
いったことを一切しないのです。
反対に、「弛緩している処」に
アプローチするという
逆の発想をするのです。
これが、井本整体の醍醐味です。
関連記事
- 2018.12.19
マフラーを脚に巻くJK(今どきの防寒対策) - 2018.04.30
背骨の可動性が意味するもの - 2017.02.05
おなかを診ると異常のホントウの原因がわかる - 2018.05.18
他人のうんこを移植する最新医療 - 2020.03.14
きぬ擦れ(=きぬずれ)の音で分かる名人の所作 - 2017.06.27
おへその観察でわかる体の異常個所