「このごろ、
左足の太ももが痛いのです」
「痛いのは、
そこが硬直しているからですね」
「なぜ、硬直するのですか?」
「太ももの裏側の筋肉に
力が無いから。
上と下とでバランスが
うまく取れなくなっている状態。
裏が弱すぎるから
反対側の太ももが
その分、働かなくちゃならない。
その結果、硬くなり、痛くなる」
「ん~ん」と、無言になる。
※無言になる時は、、、
今、自分の身に置き換えて
感覚をなぞっているので
一言もしゃべらずに見守る
すると、、、
※次の疑問点を見つけたのだろう
「なぜ、太ももの裏側の筋肉に
力が無くなるのですか?」
「左の腰が下がったからです。
下がるから、筋肉が縮むでしょ」
「なぜ、下がるのですか?」
「いろいろ原因はありますが、、、
一番の原因はお尻の力が
外にいってしまって
背骨側に向けて締まることを
体が忘れてしまったからです」
「・・・・・・」
※思考がこの段階で停止したので
後は、実際にやってみせ
感じさせないといけない。
「うつぶせになってください。
左手の四本指で、
今、痛い箇所をさわっています。
わかりますか?」
「わかります。そう、そこが痛いのです」
「そうでしょうね。
(左手を起こしながら)こうすると楽になるでしょ」
「ん~ん、楽になる」
「これが、背骨側に向けて締まるという感じ」
「これが、締まる感じか、、、」
「これさえ締まれば、
●●さんの左足の太ももの痛いのも
じきに取れてきますよ」
※「痛い」原因がわかると
人は安心するので、
目に力が宿ってきます
追伸
この時に、相手の思考回路に合った
ことば掛けが重要になるのです。
「理屈」で考えないと
理解が体に及ばない人には
太ももの時には
あえて大腿四頭筋と
いう言葉に置き換える。
※意味は「同じ」なのですけどねぇ、、、
すると、
「この先生、深い所まで
勉強しているなぁ~」と
勝手に思ってくれるのです。(苦笑)
感覚的な女性の場合には、
「左の」とかも言ってはいけない。
「左の」と、言うと、、、
両手をあげて箸を使う動作をして
右左を確認する人もいるから
さわりながら「こっちの」と
言った方がいいのです。
要するに、
患者さんが使う言葉を
よく聞いておいて
その言葉の範疇で
指導していくことが
最も重要なことになるのです。
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